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自動車保険料の“猶予期間”

自動車保険の基本的な支払い方法には“月払い”と“年払い”があります。
他にも長期の一括払いなど保険会社によっていろいろな支払い方法がありますが、自分に合う支払い方法を選ぶ事が大切です。
保険料は期日までに支払うことが原則ですが
「口座に現金が足りず引き落としできなかった」
「支払いをうっかり忘れてしまった」

ということも思いのほか多いです。
また現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け保険料の支払いが難しいという方も少なくありません。
保険料を支払いできなかった場合、ほとんどの保険会社では猶予期間があり猶予期間内に支払ができれば補償を受けることができます。
この保険料支払いの“猶予期間”について詳しくみていきましょう。

【新型コロナウイルス感染症の影響による猶予期間】

新型コロナウイルスの影響により自動車保険料の支払いが難しい方に向けて猶予期間を2020年9月末まで延長する特別処置が各保険会社で実施されています。(2020年4月26日現在)
新型コロナウイルスに感染したという直接的な影響だけでなく、感染の疑いで自宅待機をする場合や仕事を休み収入が下がったなど間接的な影響を受けた場合も対象に含まれます。
詳しい詳細は保険会社に確認してみましょう。

【通常時の猶予期間】

一般的な猶予期間は約3ヶ月です。(猶予期間は保険会社によって異なります)
保険料が支払われなかったからといって補償や契約がすぐ失効する訳ではありません。
猶予期間内に支払えば保険は継続されますが最終期日を過ぎてしまうと契約解除されてしまいます。

【猶予期間中の事故補償】

猶予期間中に事故があった場合、猶予期日までに保険料を支払えば補償を受ける事ができます。
しかし猶予期間を過ぎてしまうと契約解除となり補償を受ける事ができません。
次回の自動車保険加入の際は新規契約となり、今までの等級割引などを引き継ぐことができませんので十分に注意していきましょう。

ウイルス対策と車の活用

新型コロナウイルスの影響を受けて外出自粛要請が各都道府県から出されています。
医療従事者や金融機関・スーパーマーケットで働く人など、現在多くのエッセンシャルワーカーが私達の健康や生活を支えてくれています。
また、どうしてもリモートワークができずに職場に行かなくてはならない人も少なくありません。
集団感染を避けるために公共交通機関の利用をひかえて車を利用することは大きなメリットの1つと言えるでしょう。

◆リスク低減のためのマイカー通勤
厚生労働省から「密閉空間」「密集場所」「密接場面」この3つの密を避けるようにと発表されています。
満員電車やバスなどは飛沫・接触などからの感染リスクが高くなっています。
公共交通機関の利用を避けマイカー通勤に切り替えることで感染リスクが低減される効果があると期待されています。

◆久しぶりの運転に注意
海外からの帰国者や新型コロナウイルス患者との接触歴がある方が病院を受診する際はタクシーや公共交通機関の利用を避けるようにと告知されています。
家族の送迎や人混みを避けるために久しぶりに車の運転をする方もいらっしゃると思います。
長い間運転をしていなかった方は特に十分な注意が必要です。
まわりをよく確認して急発進、急ハンドル、急ブレーキをしないように焦らずに運転しましょう。

◆自動車保険の使用目的
自動車保険は使用目的によって保険料が違います。
「主に業務用」で使う場合と「主に家庭用」で使う場合では、車の利用頻度が高く事故にあう確率の高い“主に業務で車を使う”使用目的が保険料は高くなります。
使用目的の区分は各保険会社によって違いますが、保険料を安くしたいために異なる告知をすると告知義務違反となり事故が起こったときに保険金が支払われない場合があります。
「日常・レジャー」で契約していた方が感染リスク低減のためマイカー通勤に切り替えた場合、年間の日数条件を下回る使用頻度であれば基本的に補償を受けることができます。
ですが使用目的や年間走行距離の設定目安は各保険会社によって異なりますので一度ご加入の保険会社に確認することをおすすめします。

車の活用と共に、手洗い・うがい・アルコール消毒などをしっかりおこなって感染予防にしっかり取りくんでいきましょう。

車の補償『車両保険』

自動車保険(任意)の3つの大きな補償の1つ「車の補償“車両保険”」について今回みていきましょう。

この補償は自分の車に対する修理費用などを補償する保険です。
対人賠償保険など人の生命に対する補償と違い加入を迷う方も多いのではないでしょうか。
所有する車の種類や状況などによって加入の必要性が分かれてきます。
車両保険の補償内容や加入のメリット・デメリットを確認していきましょう。

【車両保険の種類】

◆一般型・・・・・補償範囲を広くカバーしその分保険料が高いもの
◆エコノミー型・・補償内容を絞り保険料を抑えたもの
車両保険は大きくわけて2つのタイプがあります。

【カバーされる補償例】

・事故で契約車両が壊れた
・契約車両が盗まれた
・飛び石で窓ガラスが割れた
・駐車中に落書き・イタズラをされた
・当て逃げをされた(一般型)
・電柱やガードレールに衝突した(一般型) など
一般型では単独事故など相手がいない・分からない事故の損害も補償されます。

【車両保険の必要性】

◆新車や高級車を購入した時
高級車などは修理費用が高額になることが多いです。
車両保険の保険金額は契約時の時価相当額で決められます。
車が盗まれたり予測できない損害がおこった時にも補償によって車を買い替える事もできますので加入のメリットは大きいと言えるでしょう。
◆ローン残高が残っている場合
事故が起きて車が廃車になったとき、車のローン残高を支払いながら新しい車を購入しなくてはなりません。
多額のローン残高が残っている場合は加入したほうがよいでしょう。
◆日常的に車を使う場合
仕事などで車を使う、日常生活に車が必要不可欠の場合などは車両保険加入の必要性は高くなります。

高い保険料に加入を悩む方も多い車両保険ですが、補償内容や車の状況によっては非常に重要な備えになります。
車両保険の有無、補償内容の選び方で保険料は大きく変わってきます。
ご自身の車の状況をよく考え必要であれば車両保険加入を検討してみましょう。
また保険料の確認や節約方法など保険会社に問合せをし情報を集めてみましょう。

自分・搭乗者への補償

事故が起きたときに自分と搭乗者を守ってくれる保険は任意保険(自動車保険)です。
今回は自動車保険の「自分・搭乗者への補償」を詳しくみていきましょう。

【人身傷害補償保険】

この補償は自分や搭乗者が死傷した場合に治療費や休業補償など実際の損害額対して過失割合に関係なく保険金が支払われます。
過失割合などの示談交渉は時間がかかる事が多いのですが人身傷害保険補償は相手方との示談交渉を待たずに支払われるのが特徴です。
また「車内+社外補償型」で自動車以外の事故も補償されます。

【搭乗者傷害保険】

自分や搭乗者が死傷した場合に保険金が支払われることは“人身傷害補償保険”と一緒ですが支払われる金額とタイミングが大きな違いのひとつとなります。
人身傷害補償保険が“実際の損害額を実費払い”されるのに対し、搭乗者損害保険は“決められた金額の定額払い”になります。
支払いが速やかに行われるために一時金の扱いで費用にあてることができる事がメリットです。

【自損事故保険】

単独事故などの自損事故で死傷した場合などに補償される保険になります。
しかし人身損害補償保険や搭乗者損害保険と補償の範囲が被っていることが多いため加入する場合は補償範囲が重複しないように注意しましょう。

【無保険車傷害保険】

死亡、後遺障害が生じた場合で相手側が無保険や補償額が不足した場合でも補償される保険です。

自損事故保険、無保険車傷害保険は一般的に自動付帯となることが多く保険金額も変更することができません。
保険会社によって補償内容や保険料が違うことがありますので、ご自身に合った商品を調べ検討してみましょう。

相手側への補償

自動車保険は大きく「相手側への補償」「自分・搭乗者への補償」「車の補償」と3つの補償に分かれているとお話してきました。
今回は自動車保険の中でも最も重要な補償ともいえる「相手側への補償」の内容をしっかり確認していきましょう

【対人賠償保険】

他人を死傷させてしまった場合の補償です。
歩行者や相手の車に乗車中の人がケガや死亡した場合に治療費、慰謝料を補償します。
この補償は他人を死傷させてしまった場合の補償となるので、家族の死傷に対して保険金は支払われません。

【対物賠償保険】

他人の車や物を壊してしまった場合の補償です。
相手側の車やガードレールを壊してしまった場合に補償されます。
この補償は他人の車や物が補償の対象となるので、自宅の車庫を壊してしまった場合などは補償されません。

◆示談交渉サービス
交通事故の補償が問題となったときは加害者と被害者の話し合いによる示談になります。
現在ほとんどの保険会社がお客様にかわって相手側(被害者)との示談に向けた交渉を行う「示談交渉サービス」がついていますので安心ですね。

◆保険金額は“無制限”◆
どれだけ注意していても交通事故で加害者になってしまう可能性があります。
相手を死亡させたり重度の後遺症を負わせてしまった場合は損害賠償額が1億円を超える事もあります。
人身事故でなくても相手側の店舗やトレーラーなどを破損させてしまった場合も高額の損害賠償額になることがありますので、対人賠償保険、対物賠償保険、ともに保険金額を「無制限」に設定しておきましょう。